半年に1回ぐらいのペースで来院されていますが、
今回、予約の数日前に、「久々に」めまいが出たそうです。
前日に病院に行ったところ、「頭位性めまい」と言われた、とのこと。
4年前ぐらいはめまいのため1週間ぐらい寝込むことが多かったそうですが、
今回は「3日で済んだ」そうです。
頭位性めまいは、球形嚢と卵型嚢に入っている耳石が後半規管に入ることで
起こるようです。
耳には、まず「音」を感じる器官がありますが、それとは別に、
「重力」を感じる器官と、「加速度」を感じる器官があります。
重力を感じる器官が球形嚢(上下方向)と卵型嚢(水平方向)で、
加速度を感じる器官が3つある「半規管」です。まとめて「三半規管」と呼ばれるあれです。
おそらくx,y,z方向だと思います。
両方とも、中が液体で満たされていて、毛が生えています。毛が重力と加速度を
知覚するわけですが、
重力を感じるほうには、毛の上にカルシウムでできた小さな石が乗ってます。
腕でも脚でも良いですが、毛が生えてる人は、皮膚に触れないように毛だけ触るとくすぐったいです。
そういう感じで、重力が働いている方向に石が動くので、頭が動いていなくても
毛が重力が働く方向を知覚することができます。
加速度を感じるほうは、中の液体が、慣性の法則により頭の動きより遅れて動きますので、
液体の流れで毛が加速度の働く方向を知覚します。
こちらには本来は石は入っていないのですが、
本来、石がないほうに、石があるほうから石が剥がれて
入ってしまったことにより起こるのが「頭位性めまい」だそうです。
石が液体の流れの邪魔をするので、正しくない頭の動きを
検知する。
石は海の砂でもなくカルシウムの結晶ですから、たいていは数日たてば
自然に吸収されるようではあるのですが、
まさか耳の中を切って開けて、剥がれた石を取って毛に張り付ける訳にも行かないので、
そのカルシウムの石が1回剥がれたら吸収されるまでめまいに悩まされることになります。
なぜ石が剥がれるのか、そしてよそに詰まるのか、
触ってみた感じ、耳の後ろにある乳様突起がかなり横に広がって硬くなっています。
乳様突起が横に広がっていると、耳管を通じて頭蓋骨の内側にある耳の中の器官のほうまで
引っ張るはずです。耳の中の器官に変なテンションがかかっていておかしくない。
意外と、そんな理由で本来剥がれないはずの石が剥がれるのだと思います。
現にそれで4年前の状況からかなり改善していますので。
頚を緩めて、乳様突起が柔らかくなるように調整して、
様子をみていただくことにしました。
「めまい」の原因として、
・耳から来るもの
・目から来るもの
・頚から来るもの
・内科的な病気から来るもの
・脳の病気から来るもの
めまいは貧血でも起こりますし、小脳あたりの梗塞でも起こります。
1度は必ず病院を受診されることをお勧めします。
頸椎の3~4番あたりが少し前に寄っているのも気になるので、
これも調整しておきました。
頚の骨がずれると脳への血流が悪くなる原因になります。
これも怪しい。
単純に、頚がガチガチに硬くなっているだけでもめまいは起こります。
私もむち打ちをやった直後は少し机について勉強するだけで
よくめまいがしていました。
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