8年前にバイク事故で左膝の靭帯を傷めた女性なのですが、
それはギプス固定でひとまず寛解したのですが、
左膝をかばっている間に右の股関節が痛み始めたそうです。
整形外科に行ったところ、変形性股関節症と診断されて、
手術を勧められたそうです。
まだ50代で、手術に踏み切るには早いことと、
今後変形が進行した場合に生活に支障が出るのではないか、
ということで当院に来院されました。
触ってみると股関節周りの筋肉がカチカチに硬くなっていて、
普通に立った状態で右だけ膝が外側を向いていました。
大転子の位置も正しくない感じでしたので、
大腿骨の捻れが原因だろうと判断して、
大腿骨を縮めながら捻れを取り、それに合うように膝から下と
骨盤周りの調整を行って行きましたが、
手すりを持たなくても階段の昇り降りができるようになったそうです。
いつもは必ず手すりを持って1段ずつしか動けなかったのですが、
気づいたら普通に降りていた、
とのことです。
そして仕事中の忙しい時に、気づいたら小走りしていたそうです。
それまで何があっても、「走ろう」なんて気にはならなかった
そうなのですが、
気づいたら走っていた
そうです。
筋肉の張り具合が左右でだいぶ揃って来ていますので、
あとは細かく調整を続けていけば正座もできるようになるはずです。
もちろん、左膝の靭帯損傷の古傷も違和感がなくなるように調整して行く予定です。
以前の記事にも似たようなことを書いたかも知れませんが、
変形性股関節症の原因は、股関節以外の場所にあります。
股関節だけ頑張って治そうとしても、なかなか良くならないです。