島本整体でございます。
―xxxx(かなり珍しい苗字)の印鑑がそちらにないでしょうか。
少々お待ちください。部屋の中を捜してみて、折り返しご連絡いたします。
電話番号をお教えください。
―000-000-0000です。
わかりました。すぐ調べて、折り返しご連絡いたします。
先生、xxxxという印鑑の落し物はありませんでしたか?
無いようなので、床に這いつくばって捜してみます。
―もしもし。
島本整体ですが、部屋の中を捜してみて、全員にも確認して見たのですが、
印鑑の落し物は無いようです。
―そうでしたか。作るとすれば、そちらではいくらぐらいかかりますか?
さて、
かなり焦っていると思われるこの女性、
印鑑を弁償しろと言っているのでしょうか。
なんか久しぶりにかくような、嫌な汗が出てきます。
いやー、それは…。
はんこ屋さんに聞いていただかないとこちらでは判らないのですが…。
―えっ、そちらははんこのxxでは無いのですか?
あーそれはうちとは違います。
こちらは島本整体です。
―あっ、ごめんなさい。失礼しました。
はんこのxxでは無いのですか?
電話番号は111-111-1111
それは全然違う番号です。
自分の勘違いに、ちょっと恥ずかしかった間違い電話です。
部屋の中の全員に確認しましたし。
たまに話がかみ合うから電話は怖いです。
そう言えば、大阪府下に数件しかない珍しい名前の友人ですが、
三文判でも、作ってもらわないとまず無いそうです。
急なときに困るので、印鑑はいつも持ち歩いていました。
電話の主もかなり焦られていたようですが、
印鑑は何とかなったのでしょうか。