岩国市F様:パニック障害の整体18

ほんまかと思いましたが、

dav

恥骨櫛が変形している写真

触った感じで、尻もちを衝いた衝撃で黄色い丸で囲んだ部分が潰れているようです。

業界用語で「恥骨櫛(ちこつしつ)」と呼ばれている部位です。

で、恥骨は左だけ前に出ています。

後ろから坐骨を打ったんなら恥骨は前に出ているだろうとは想像していて、

もしかしたら寛骨の下のほうだけ曲がっているかもしれないと思っていましたが、

上前腸骨棘は下に下がっているんです(黄色い矢印)。

骨盤が左だけ前傾しているのかと思っていましたが、

恥骨櫛が長軸方向に潰れていたようです。

尻を後ろから打ったんなら黄色い矢印がついている部位は

上に上がるはずですが、

黄色い丸で囲んだ部位が潰れているために、

むしろ下がっている。

この、前へ出て潰れている部位を右と同じ形になるように

調整したところ、

肋骨が緩んだ。

医療従事者の方も含めて、トントン骨調整法の施術を受けたことが無い方には

私が一体何を言っているのかさっぱり意味が解らないかも知れませんが、

まとめますと、

・条件が揃えば骨は変形する

・その変形を維持したまま代謝する(ひとりでに治らない)

・変形は適切に調整すれば治すことができる

先日の記事(http://www.hatsukaichi.tonton.asia/weblog/archives/6250)に書いた応力-ひずみ曲線ですが、

機械工学関係の本なら私が買った娯楽で暇つぶしに知的好奇心を満足させるために

読むような薄い本でも必ず載っていることのようなのですが、

dav

応力-ひずみ曲線3冊の写真

医療従事者のかたは誰も、骨が変形するとは言わないのが不思議なんです。

医師や理学療法士・柔道整復師のかたもそうですが、

整体師でもあまりそう言っている人はみかけないです。

骨は、かたちが絶対に変わらないもの(剛体)として理論が組み立てられている。

そんなことは無いわけで、現に直せば直って行くわけですが、

上の黒丸3つが医療業界の常識となっていれば、

F様もパニック障害で20年も悩むことはなかったかも知れない。

私は本部から暖簾分けして頂いて開業してから5年になりますが、

もう少し経営が安定してきたら、エビデンスを取って論文を書いてみたいなと

思っています。

共同研究していただける(勉強させていただける)医療機関の方が

ありましたら、日本中どこでも行きますので、ご連絡をお待ちしております。

柔道整復師の免許を持っていますので、医療機関に出入りすることは

問題ないと思います。

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安芸郡府中町T様:むちうちの整体2

前回の続きですが、

 

1回めの施術の後で、

 

・顔が引っ張られる感じが戻ってきた

・頚周りにむちうち当初の痛みが出てきた

 

その他には、

 

これまで、ちょうどデコルテのあたりが硬くなることが多くて、

呼吸が苦しくなることがよくあった。

自律神経が乱れているのでは無いか、と言われたことがある。

 

とのことでした。

 

私も経験がありますが、頚の状態が良くないと自律神経が乱れるようです。

 

肋骨が硬いとスムーズに動かないので、自分で意識的に深呼吸をしないと

自然には空気が入って行かない時があります。

 

 

顔と頚については、まだ歪みが残っているためだと思います。

顔が引っ張られる程度に身体の歪みが残っていて、

 

頚周りが痛む程度に取れた。

 

前回、頚を丁寧に調整したので、

身体の調整を進める必要があります。

 

触った感じでは、

 

・頚の大きな変形は取れたまま維持しているようです

・骨盤が安定してきている

・脊椎が多少緩んだ

 

右股関節周りと左肩甲骨に大きな変形が残っています。

 

 

右股関節は事故の影響と言うより、先天的(胎児性)な歪みかも知れません。

お腹の中で育っている間に、子宮の壁から圧迫を受けて変形する。

 

なので、生まれたばかりの赤ちゃんは結構歪んでいるわけですが、

それがそのまま大人になっても残っていることがあるんです。

 

大転子が前に寄っている感じ。

膝を打ったり、足を衝いたのであれば、大転子はむしろ上に上がるはず。

 

これが骨盤を歪めています。

 

 

肩甲骨は事故の影響だと思います。

横に薄く広がっている。

 

小さく縮める必要があります。

 

肩甲骨と共に肋骨も左だけ横に広がっている感じで、

そのためデコルテが硬くなるようです。

 

肩甲骨を小さくすると共に、肋骨も右側とバランスを取りながら

中に入れて行けば良いわけです。

 

 

 

前回より頚の動きはかなり良くなっていて、

頚椎の上の方に変形が残っている感じ。

 

右股関節や左肩甲骨の大きな歪みを念頭に、

全身のバランスを取りながら、何回かに分けて

頚椎の変形を取っていく必要があります。

 

頚椎は身体の他の骨に比べてもかなり小さい骨ですので、

身体に歪みが残っていればまた引っ張られて変形が戻ってきます。

 

股関節や肩をそのままにして、

頚だけ調整したらおそらくかなり痛いはずです。

 

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安芸郡府中町T様:むちうちの整体1

当ブログの書き込みを見て来院されました。

ありがとうございます。

 

・顔の左半分が下に引っ張られている感じがする

・顎のかみ合わせが良くない

・左肩が上に上がっていて、腕が上げられない

・アロマのトリートメントを受けた際に、肋骨が上に上がっていると言われた

・右足の靴の減りが早い

 

特に左側が、肋骨と肩が上に上がっていて、顔は下に引っ張られている感じがする訳です。

左側の顔と肩の間の筋肉がきつくなっている、ということです。頚が悪いんだと思います。

 

良く話を聞いてみると、20年前に交通事故を起こしたそうで、

凍結した道で滑って、正面から壁にぶつけたそうです。そのとき顎と口の周りを打っている。

 

頚の左側に痛む場所があります。

左に俯いても痛む。右に向いても痛む。上は痛くて向けない状態です。

 

むちうちだと思います。

おそらく20年前から頚は悪かったはず。

 

 

 

いわゆる「高エネルギー外傷」と呼ばれるもので、

交通事故とか、転落とかがこれに当たると思います。

 

運転中に滑ったわけですから、寝ていた訳では無い。

正面から壁に行ったわけですから、ぶつかるのは当然分かっていて、

相当に身構えていたはず。

 

20年前ですから、エアバッグは無いかもしれませんが、

シートベルトはしていたはず。

 

それでも顎を打った訳です。

 

 

打った顎は当然悪いはずですが、

両手両足をかなり踏ん張ったままぶつかっているはずなので、

 

腕や脚にも歪みがある可能性があります。

 

運転中ですから、外車でなければ右肩から左の腰に向かって

シートベルトを締めているはず。

 

ということは両手両足を踏ん張った状態で、

身体が左後ろから右前方に向かって斜めに捻れるようにしなっています。

 

その際に頚の左側を傷めたようです。

もしかしたら、打った後で揺り戻しがあって、痛む場所の対角線上にも

何かがあるかもしれない。

 

そのようなことを考えながら、いろいろ質問して行って、

どこがどのように変形しているか想像していく訳です。

 

 

 

それで、むちうちですが、

 

・頚椎捻挫型

・神経根型

・脊髄症状型

・Barre-Lieou症候群型

 

4つのタイプがあるようですが、

 

捻挫がさすがに20年も続くわけがなく、

痺れも知覚鈍麻も特になく、めまいや耳鳴りも特になく、

 

前回の記事にも書きましたが、同様に、

20年前の骨の変形が頚に残っているんです。

 

医学系の教科書を見てもあまり書いてないことなのですが、

骨は折れる前には曲がるんです。

 

折れるものであれば、まずその前に曲がる。

で、力がかからなくなっても曲がったままになる。

 

dav

機械工学の教科書の写真

(引用:西村生哉「臨床工学技士のための機械工学」(2013) コロナ社 pp22-23)

 

私が書くより上の写真をクリックして、拡大して読んで頂いたほうが早いのですが、

 

このグラフは「応力-ひずみ曲線」というそうです。

 

点Bまでは、力を0にすれば変形も0になります。

バネなんかはこの「点B」までが長い材料が使ってある。

(もしかしたら点Aまでかもしれない。上の写真を読んでください)

 

点Bを超えると、曲がったまま戻らなくなる。

 

点CとDは、材料が「ワタシもーだめ」となる点だそうです。

(そう書いてありますので、詳しくは上の写真を読んでください)

 

点Fが「破断点」です。

骨であれば「骨折」する点です。

 

骨折の定義:

骨の連続性の一部または全部が絶たれたもの

(なので、ヒビも骨折に含めます)

 

dav

整形外科の教科書の写真

(引用:内田淳正「標準整形外科学(第11版)」(2011) 医学書院 p53)

 

 

とりあえず痛みもある程度減って、頚の筋肉も緩んできた感じですが、

筋肉が緩むと棘突起が触れるようになって、

 

棘突起を触った感じでかなり大きな変形がありそうなので、

 

1度に動かし過ぎるのは良くない感じですので、

次回に繰り越すことにしています。

 

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岩国市F様:パニック障害の整体16

少し間が空きましたが、

16回目になります。

 

左の股関節周りに違和感が残っているようなので調整を続けていましたが、

 

30年前、中学生の頃、ふと脚がどれだけ上がるか試してみたくなって、

右脚を思いきり蹴りあげたそうです。

 

そうすると、左脚も着いて上がったそうで、尻からドーンと落ちたそうです。

 

もう忘れもしない、30年前、中学生の頃、体育館横の教職員用駐車場。

放課後、部活の友人たちと一緒に、脚がどれだけ上がるか競争していて、

 

思いきり蹴りあげたらアスファルトの上に尻から落ちて、しばらく動けなくなった。

 

そんな話だったと思います。

皆さんも中学生の頃はそういうことやりますよね。

 

その時1ヶ月ぐらいは痛みでほとんど動けなかったそうなのですが、

その時と全く同じ痛み方がする、とのこと。

 

 

 

 

前回、20年前に、初めてパニック障害を

起こした時と同じ症状が出たことを記事にしましたが、

 

今回はそこから更に10年前、30年前の話です。だんだん古い傷に遡って行きます。

全身を丁寧に調整していくと、そのような現象が起こります。

 

痛みは1ヶ月ぐらいで引いたようなのですが、

歪みはそのまま残っているんです。

 

骨は変形したら変形したままの形で代謝する。

 

特に交通事故とかもそうですが、

打った場合は独りでに元の形に戻りません。

 

なぜ痛みが引くのか、

打って変形した形に合わせて、身体の他の骨がバランスを取るように変形するからです。

 

 

1ヶ月の間に身体がゆがんで行って、バランスが取れたところで痛みが引いたと。

それを私が治したものだから、元々あった痛みがそのまま出てくる。

 

dav

坐骨と尾骨の変形の写真

 

触診させていただいたところ、

坐骨の縁が内側に巻くようにめり込んでいて、恥骨の方まで歪んでいるようです。

 

青い丸で囲んだ部分も内側にめり込んでいる。ここだけ丁寧に膨らます必要があります。

 

特筆すべきは尾骨です。

ここは尻もちをつくとほぼ確実に曲がる場所で、曲がっている人にはたくさんお会いしていますが、

 

90度以上に曲がっている人には初めてお目にかかりました。

 

相当強く打ったのだと思います。

 

なので30年前の出来事なのに体育館横とかまでかなり詳細に覚えている。

 

 

 

 

13回目の施術の際にそれが解ったので、骨格模型を見ながら

左右差がなくなるように調整を続けているところです。

 

調整するたびにパニック発作が起きる頻度も程度も軽くなってきていて、

これ以上他に痛みや違和感が出てくる場所は無いようなので、

 

どうやらここが本丸のようです。30年前の尻もちが原因で20年前から今まで

パニック障害の発作が続いている。

 

 

パニック障害のかたは胸郭が緩めばそれで落ち着くことがほとんどなので、

4~5回も調整すれば大丈夫だろうと高をくくっていましたが、

 

まさか原因がこんなところにあるとは思いませんでした。

 

後は全身のバランスを見ながら丁寧に調整を続けることで改善していくと思います。

 

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岩国市F様:パニック障害の整体12

このところ頻繁に来院されるので

記事にする頻度も高めですが、

 

来院2回に更新1回のペースになっています。

 

11回目の来院の際には、右の肩から頚に出たようです。

ここがカチカチになるとパニック発作回路が発動する。

 

20数年前、最初にパニック発作を起こした時はこの場所に出たそうです。

 

ちょうど電話中で、床に座ったまま左耳に受話器を挟んだ状態で、

右手でメモを取っていたそうです。

 

そうすると右の肩から頚が硬くなって、

呼吸が苦しくなったため、電話は一旦中断して

救急車を呼んだそうです。

 

発作が起きたのが電話中だったのは不幸中の幸い、と言った

ところでしょうか。

 

一歩も動かないまま、一旦受話器をおいて、また取り上げて

119に電話をかけたのだと想像します。

 

動かなくて済んだのはラッキーでした。

 

 

 

それで、今回の12回目なのですが、

 

車に乗って移動していて、目的地に着いたので

立ち上がってしばらく歩いていたら今度は左の頚に来た、

とのことです。

 

頚の左側に、ムチ打ちの時に良く出る頚椎の変形が出ていますので、

これを調整しましたが、まだしっくり来ないようです。

 

頚ばっかり調整すると後で良くない影響が出やすいので、

先に脊椎を緩めることにしています。

 

立ち上がると出るようなので、股関節周りの歪みが

まだ残っているのだと思います。

 

股関節を伸ばすと頚がきつくなる。

 

 

 

モグラ叩きのような状況ですが、

発作が起こる閾値はだんだん上がっているのではないかと

思います。

 

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