血液の凝固

損傷により血液が血管から流出すると、その部位の血管壁と血液成分に一連の反応が起こり、
血液は凝固し、出血は止まり、傷面は保護される。

血管損傷部位で露呈した結合組織に血小板が付着する。
付着した血小板からADPが放出され、他の血小板が凝集し、血小板血栓が形成される。

第X因子の作用でプロトロンビンからトロンビンが形成され、このため血小板が変形して、
ADP・Ca2+イオン・セロトニン・カテコールアミンなどを放出する。

ADP・Ca2+イオンは血小板凝集をさらに促進し、セロトニン・カテコールアミンは局所の血管を
収縮させることにより、一時的な止血を促進する。

第X因子はいろんな他の因子が作用して活性化されます。
a

b

このピタゴラ装置が正しく動作しなくなると、血液は凝固しなくなります。
d

一連の動作は全て触媒を利用した化学反応で、分子レベルで巧妙に制御されているようです。
しかも常温で動作して、速い。

ヒトの体は実にうまいこと出来ていますが、
ああ神様、なぜあなたは私にこのような試練をお与えくださるのですか。
試験開始まであと11日。