太ももと抗重力筋について

こういう体型の方は男性にもいらっしゃいますが、
4日間ぐらい、立て続けに何人もいらっしゃいましたので。

拝見すると皆さん立った状態で太ももの前側が張っていて、後ろは緩んでいます。
前側の筋肉だけで立っている感じです。

腰が痛いとか、
ももの裏側が冷えて寝られないとか、
この下半身の太さが何とかならないかとか、

おっしゃることは皆さん違いますが、
皆さん前側がきつくて、後側が柔らか過ぎる。
そして尻が出ていて太ももが太、いえ何でもありません。

するとどうなるか、股関節を軸にして、腰が前に傾きます。

常にこの状態。

やってみると解りますが、
太ももの前側にかなり力を入れないとこの姿勢は維持できない。

そして腰が痛くなります。

太ももの前後のバランスが揃うように調整すると、
骨盤が起きてきて、痛みが引きました。
冷たかった人は暖まってきました。
何回か調整すれば、すっかり楽になると思います。

太いのは…筋肉の使われ方のバランスが良くなって、身体が設計通りの動きを始めたら、
だんだん設計通りのサイズになるのではないでしょうか。
(叩いても脂肪はなくなりませんので、すぐ痩せる、簡単にももだけ痩せるとは申し上げられませんが、
そこだけ極端に太い、ということはなくなると思います)

バカ正直で損ばかりしております。
2009年も残り2時間半となりました。来年もよろしくお願いいたします。

腰の形とヘルニアについて

掲題の件、立て続けに3人いらっしゃいましたので。

1人は20代女性、1人は同じく20代男性、もう1人は60代女性です。
3人とも長い間腰椎椎間板ヘルニアを患っておられます。
病院では手術を勧められたのですが、何とかならないかと来院されました。

ベッドの縁に腰掛けた状態で後ろから拝見すると、
3人とも腰が三角形に変形しています。
(そして激しいでこぼこがあります。)

写真は撮れませんし、撮っても貼れませんのでイメージ画像を作りました。
younashi2

仰向けに寝ると腰の骨がベッドに当たって痛いそうです。
これは痛いと思います。
だって洋梨みたいにでこぼこなんですから。

3人とも骨がよく動きますので、次第に丸く膨らんできています。

momo2

3人目の女性は病院でレントゲンを撮ってヘルニアと診断されたのですが、
このたびMRIを撮り直したところ異常が見られなかったそうです。

形良ければ、機能よし。

椎間板ヘルニアの原因は、ヘルニアが起きている場所でないところにあります。
そこだけ切って治してもまた戻ってくることが多いです。
3人とも腰の形が原因のようでした。

仕事と筋肉のつき方の関係

腰が痛いため来院された40代男性の話です。

骨盤と足を確認して、膝と足首がものすごく硬いのでセオリー通りに
下から順に調整していきました。

腰を調整しようとベッドに座っていただいて背中を出していただいたのですが、
右側が左の3倍ぐらい盛り上がっています。

a
(イメージ画像です。)

脊椎に側わんがあるようなので、肋骨と脊椎を触って確認してみたのですが、
特におかしくないのです。右の背中の筋肉だけ異様に発達して、左と比べて
1:3に盛り上がっています。

何をしたらこんな風な筋肉のつき方をするのか?

ちょうど学校で、男性は職業を確認してみるように習いましたので、
聞いてみました。

工場で働いている、とのこと。

右ばっかりとか、左ばっかり使う動作が仕事中に無いか確認してみました。
あまり無いが、作業台から後ろの台に仕掛り中の製品を置くときに
両手で持ち上げて体を左にひねって置くとのことです。

あーそれです。それが腰痛の原因です。
筋肉のつき方がこれだけ違えば腰も痛くなると思います。

工程上、難しくなければ、できるだけ右と左が同じぐらいの回数になるように
仕事をしていただくようにお願いしました。

自分の背中はなかなか見る機会がないので、知らない間に筋肉が
こういう着きかたになっていったんだと思います。

側湾だけならそれほど珍しいものでもないのですが、
この度はあまり拝見することのないものを見せていただきました。

背中が曲がった人

sekitsui
カラー人体解剖学 西村書店 から引用して作成

レントゲン写真を見た訳ではないので実際に骨がどうなっているのかは解りませんが、
背中の肩甲骨の下辺りから体が前に曲がっておられます。
どの方も80歳代の女性ですが、ここのところ立て続けに何人かいらっしゃいました。

この曲がりようはどうにもならないだろうから、肋骨のちょうどアンダーバストの
下の辺り、ここが寝ても覚めても痛くて痛くて敵わないのでこの痛みを何とかして
欲しい、ということです。

キューっと息も出来ないぐらい痛みます。
いろんなところに3年通いますが、改善しません。2日に一度の痛み止めの注射と
毎日朝晩の座薬でしのいでおられます。

拝見するとどの方も服の上からでも見た目ではっきり解るぐらいに
骨盤が歪んでおられます。

腸骨が横にほとんどと言ってよいぐらい扁平になっています。
昔の不良が穿いていたボンタン。腰の部分だけそのようになっています。

bontan
手をポケットに入れてなくてもこうなっています。

背中がこれだけ曲がっていれば、当然肋骨も曲がっているはずです。
横向きになってもらって触診すると、肋骨の下の方の部分がこの広がった腸骨の
内側に入り込んでいます。

この腸骨の変形を少しずつ調整していきます。

腸骨を触り始めると、背中のちょうど一番膨らんでいるところが痛み始めます。
背中と腰を交互に調整していきます。

腸骨がこれだけ広がった原因は、足が腸骨を引っぱっていたからでした。
足と腸骨が引っ張り合いをすると腸骨が負けます。

kinniku hipparu

腸骨が足の筋肉に負けてしまって長い時間をかけて
少しずつ曲がって行ったようです。

そしてその曲がった腸骨が肋骨を引っぱり、肋骨が負けてしまって
背中が曲がってそこが痛むという。

足の筋肉がきつくなった原因は、足の骨の変形です。
足を調整しながら骨盤を丁寧に調整していくと、肋骨の痛みも随分減ってきました。

最初は仰向けになるためには枕の下に毛布を2枚入れて50cmぐらいの高さに
していましたが、回数を重ねるごとに枕の上に畳んだタオル1枚であお向けになれるように
なりました。

普通の生活に戻れる日もそう遠くないと思います。
ヒトの体って難しいのか簡単なのか、実に不思議です。

偏頭痛の話

こんばんは。

この間の日曜日に、

なんか朝から寒気がして偏頭痛がしていました。

晩飯が焼き肉だったのでこれを食べて早めに寝たのですが、
頭がズキズキ・胃がムカムカして寝られません。

布団の中で頭を触ってみたのですが、偏頭痛の原因が
いまいち解りません。

どうも右目の奥から来るようなので、顔を触ってみました。
すると、ちょうどメガネの鼻パットが当たるところがおかしな感じだったので、
寝たまま指でグリグリ押して平らにしてみました。

すると、1日続いた偏頭痛がスーッと軽くなるではないですか。

OKこれだということで、しばらくグリグリやっていたところ、

今度は腸骨がムズムズしてきました。

腸骨はここにあります。
x-135x300
(プロメテウス解剖学アトラスから引用)

そうか私のメガネの鼻パットが当たるところと腸骨はつながっているのかと
思いながら今度は腸骨を調整していたのですが、

ここから先は学術的なことが書いてありますので、
食事中の方は読んではいけませんのです。

続きを読む