医者が教える食事術 最強の教科書

本屋さんの入り口に山積みになっていたので買ってきたのですが、

38年間、20万人以上の患者さんを診て来られた糖尿病専門医の先生が、

忙しいビジネスパーソンの皆様に向けて書かれた本です。

肥えるのはパンにバターを付け過ぎているからではなくて、

パンを食べ過ぎているからです。

もしあなたが肥えているとすれば、その量のパンで「多すぎる」んです。

孫引きしますが、

引用:牧田善二「医者が教える食事術最強の教科書」ダイヤモンド社(2017)p.135

(赤い丸は筆者)

肥えないためには、この赤い丸のところを如何に抑えるかが大切なのだそうです。

パンだけ食べた時より、パンとバターを一緒に食べたほうが血糖値の上がり方が

マイルドになります。

脂肪を食べたから身体に脂肪が着く訳では無く、

中性脂肪が身体に着くのは過剰な糖質を口から入れたからなんです。

脂肪はやってみると解るのですが、過剰に取るとそのまま出ます。

暴食した次の日にトイレで驚くことがあります。

三大栄養素、タンパク質・炭水化物(糖質)・脂質ですが、

タンパク質は酵素やホルモンにもなりますが主には筋肉の原料になります。

脂質は細胞膜の原料です。

炭水化物(糖質)は、簡単に言えば「燃料」です。

脂質は過剰に取るとそのまま出る仕掛けになっていますが、

燃料である炭水化物だけは絶対漏らさないようになっています。

我々が普段の食事でやっていることは、車で言えばガソリンと、

鉄やガラスやゴムのような身体を作る材料もオイルや水抜き剤のような添加剤も

一緒にして給油口からぶち込んでいるのと同じことなのですが、

燃料が無くなると車のエンジンが止まるのと同じで、

炭水化物(糖質)が無くなると心臓が止まります。

炭水化物は主に米・麦・トウモロコシ・ジャガイモなどの穀物に含まれていますが、

我々人類がこれらの農作物を作るようになって定住し始めたのは意外と最近のことで、

縄文時代の人骨を調べると、成長期に栄養不足で何度も成長が止まった痕が

残っているそうです。

人類の歴史から言えば「つい先日」に当たると思いますが、

江戸時代でも飢饉が何度も起きて、暴動が何回も起きています。

米がおカネで、ひたすら米ばかり作っていた江戸時代でも何度も飢饉が起きているのです。

それぐらい炭水化物は貴重なもので、完全に切らせると心臓が止まるような

重要な栄養素なのですが、

だからこそなのでしょうが、現代人である我々の周りには豊富にあります。

むしろ肉や野菜を食べるより安くて手軽なのです。

私が昔書いたとおり、忙しいときほど炭水化物ばっかり食べることになります。

で、過剰に取りすぎる訳です。

取り込んだ炭水化物は脂肪に変換されて、身体に「貯まる」のです。

腸から吸収された糖質は全て肝臓に送られて、

肝臓は何をしているのかと言えば、血糖値をみて下がっているようであれば、

オン・デマンド式にそのまま糖質を血中に流します。

下がっていなければ、グリコーゲンとして肝臓に一時保管します。

それで、食事の間隔が空くなどして血糖値が下がってくると

少しずつグリコーゲンを分解して血中に流して行きます。

どうにもグリコーゲンが溜まってくると脂肪に変換して腹とか二の腕とか色んな所に

貯めていきます。

上のグラフの赤い丸のところでグリコーゲンが作られていきますので、

アスリートでもなければ血糖値を急激に上げない工夫が必要なのです。

高校生の頃、試合前に肝臓にグリコーゲンを貯める方法、とかを見つけて、

試してみたらすごい効果があって驚いたのですが、

あれから30年、

このところ、昼にラーメンやパスタや丼を食べるのを止めて、

ペットボトル飲料も止めてビールも止めて

焼酎やウイスキーのような蒸留酒を飲むようにしているのですが、

腹が少しずつ軽くなってきている気がします。

忙しいビジネスパーソンの方に向けて書かれた本なので、

最初の紙が赤い9ページだけでも良いので読んでみて下さいませ。

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